ほくろ

ほくろ?がん?

ほくろ?がん?ほくろだと思っていたものが皮膚がんだった、というケースは決して珍しくはありません。
皮膚がんとは、皮膚細胞に悪性新生物が生じていることを指しますが、このうちの一部において、見た目がほくろとよく似ていることがあるのです。
ほくろと間違われやすい皮膚がんには、以下のようなものがあります。

悪性黒色腫
(メラノーマ)

メラニンを作る細胞ががん化することで発生します。
悪性度の高い皮膚がんであり、リンパ管を介して臓器に転移することもあります。
好発部位として、手足の指・爪、手のひら・足裏などが挙げられます。

基底細胞がん

皮膚の深い位置にある基底層ががん化して発生します。
悪性黒色腫と比べると転移するケースが少ない一方で、骨などへと浸潤することがあります。
顔などのよく紫外線が当たる部位に発生します。また、特徴的な症状として、中央部のへこみが挙げられます。

皮膚がんとほくろの見分け方

皮膚がんとほくろの簡単な見分け方についてご紹介します。
以下のような場合には皮膚がんを疑い、すぐに当院にご相談ください。

形がいびつ・
左右非対称である

ほくろは通常、左右対称の形をしています。
一方の皮膚がんの場合には、細胞が異常な増殖をするため、左右非対称などのいびつな形として現れることが多くなります。

まわりの皮膚との境界が曖昧

基本的にほくろは輪郭がはっきりしており、まわりの皮膚との境目が明確です。
しかし皮膚がんの場合には、輪郭がぼやけていたり、縁の色が薄くなったりして、まわりの皮膚との境界が曖昧であることが多くなります。

濃淡がある

ほくろはその1つを見る限り、黒色で塗りつぶしたように濃淡がありません。
皮膚がんの場合には、その1つの中であっても、部位によって濃淡が生じることがあります。

急に大きくなる・
数が増える

ほくろが大きくなる、数が増えるということは珍しくありません。しかし通常、そのスピードは非常に緩やかで、自分ではほとんど気づかないほどです。
一方の皮膚がんは、大きくなる・数が増えるスピードが急激であることが多くなります。自分で気づくほど明らかに大きくなっている・数が増えているといった場合には、注意が必要です。

ほくろが多い・
ほくろが増えた

ほくろが多い・増えたという場合にはお気軽にご相談ください

ほくろが多い・ほくろが増えたといったことで、見た目上のお悩みを抱えている方は少なくありません。ほくろを除去したいという場合には、お気軽に当院にご相談ください。
また先述の通り、ほくろだと思っていたものが皮膚がんだった、という可能性もあります。皮膚がんなどの病気の可能性を考慮した診断・治療をいたしますので、どうぞご安心ください。

ほくろの診断・検査

ほくろの診断・検査ほくろの経過、かゆみ・出血の有無などをお伺いした上で、医師が視診を行います。
視診の際には、ダーモスコープという特殊な拡大鏡を用いて、ほくろを観察します。これによって、おおよその診断ができます。
確定診断のためには、除去した組織を病理検査にかける必要があります。悪性であった場合には、速やかに病院と連携し、精密検査・治療が受けられるようにします。

ほくろ除去の方法

切除法

メスを使い、ほくろを除去します。まわりの皮膚をできるだけ傷つけないように切除をし、丁寧に縫合します。
再発リスクを抑えたい方におすすめです。
※悪性の疑いがある場合には、切除法の適応となります。

レーザー治療

炭酸ガスレーザーの照射によって、まわりの皮膚へのダメージを最小限に抑えながらほくろを除去します。
切除法と比べると低侵襲であり、出血はほとんどなく、傷痕も目立ちません。
ただし、再発率がやや高くなります。また、何度が通院しながら、繰り返しレーザーを照射していく必要があります。お顔など、きれいに治したい部位のほくろに適しています。

※平らなほくろ等の場合、自由診療となることがあります。
※いずれの方法でも傷跡が全く残らないというわけではありません。

手術後の注意点

  • シャワーは手術の翌日から、入浴は抜糸後からの再開となります。
  • 飲酒お控えください。運動については、通常は翌日から軽いものであれば再開できますが、部位によって異なるため個別にお伝えいたします。
  • 手術5-7日後、診察のためにご来院いただきます。切除法の場合には、この時に抜糸いたします。

ほくろを増やさないよう
にするには?

ほくろの原因は、不明ですが、紫外線も一因と言われています。そのため予防においては、紫外線対策が有効となります。
紫外線の強い夏はもちろん、他の季節を含め、外出時には紫外線対策を行いましょう。日焼け止めクリーム、帽子、日傘、サングラスなどを必要に応じてご使用ください。